2021/11/17
適度な運動は、睡眠の質を向上させるということで、快適に眠るためには、程よく体を動かすことが良いとされています。
しかし、筋トレをした日は「なかなか眠れない」「頑張って眠ってもすぐに目が覚めてしまう」など、夜になっても快適に眠れないと困っている人が多くいるようです。
運動は睡眠にとって良い働きをするはずですが、なぜ筋トレをした後に眠れなくなってしまうことがあるのでしょうか。
当記事では、筋トレ後に眠れない原因と、眠れるようにする対策として有効なトレーニング方法を紹介しますので、筋トレ後に眠れないと悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
筋トレ後に眠れない原因は?
筋トレ後に夜ぐっすりと眠れないのは、筋トレをすることが原因となっているわけではないので、筋トレの悪い習慣を改善することが大切です。
筋トレをする時間帯によるもの
睡眠の質が低下するのは、18時以降の時間帯に行う筋トレです。
なぜなら、睡眠には交感神経や副交感神経という自律神経が関わっているからです。
まずは、交感神経の働きをみていきましょう。
人間の体は、自分の意志とは関係なく、身体の機能を調節する自律神経が働いて、交感神経と副交感神経が体内のバランスを整えています。
日中、活動しているときは、交感神経が優位になっています。
交感神経が優位になると、神経伝達物質のアドレナリンを分泌します。
交感神経が優位になるのは、
- 興奮しているとき
- 緊張しているとき
- ストレスがかかっているとき
などで、筋トレによっても交感神経が優位になります。
交感神経が優位に働いているときは、アドレナリンによって身体は活動的モードになっており
- 心拍数が上がる
- 血圧が上がる
- 気管が拡張する
- 瞳孔が開く
- 消化が抑制される
これらのことが起こります。
それでは次に、副交感神経の働きをみていきます。
交感神経とは逆の働きをするのが、副交感神経です。
副交感神経が優位になると、神経伝達物質のアセチルコリンが分泌されます。
副交感神経が優位になるのは、
- 睡眠しているとき
- リラックスしているとき
などです。
副交感神経が優位に働いているときは、アセチルコリンによって身体はリラックスモードになっており、
- 心拍が下がる
- 血圧が下がる
- 気管が収縮する
- 瞳孔が縮小する
- 消化が促進する
これらのことが起こります。
交感神経優位では眠れない
運動をすると、交感神経が優位になり、アドレナリンを分泌して、体温や心拍、血圧が上昇し、身体がアクティブモードになります。
筋トレを就寝前に行うと、いざ就寝しようとするときにも交感神経が優位のままで、身体が眠れない状態になってしまいます。
筋トレ後は、3~4時間ほど体温が高い状態をキープします。
体温が高ければ、スムーズに就寝することができないため、就寝前の筋トレは質の良い睡眠の妨げになるので注意が必要です。
そのため、筋トレは就寝の3~4時間以上前に終えるようにし、18時以降は交感神経が優位になる心拍数を上げるような筋トレをしないようにすると良いでしょう。
さらに言うと、17時頃から19時頃までが最も体温が高い状態になっており、この体温の高い状態のときに筋トレをするのがオススメです。
運動によってさらに体温が急上昇すると、その後は体温が低下し始め、眠りにつきやすくなります。
就寝時間から逆算し、体温が最も高くなる17時頃から19時頃の時間帯に筋トレを行えば、よりよい睡眠に効果的ですよ。
ハードすぎるトレーニングによるもの
それは「筋トレのやりすぎ」または「負荷の大きすぎる筋トレ」によるものです。
筋トレのやりすぎや負荷の大きい筋トレは、筋肉が損傷し、ひどい筋肉痛を起こす場合があります。
ひどい筋肉痛は、筋肉の痛みやだるさによって、なかなか眠れなくなります。
筋トレは、適度に行って、身体に負担をかけすぎないようにしましょう。
少しだけきつい筋トレは、成長ホルモンの分泌を促進します。
成長ホルモンとは、睡眠中に最も多く分泌されるホルモンで、睡眠の効果を高めてくれる働きがあります。
筋トレによって成長ホルモンの分泌が促されることによって、眠りやすい身体になります。
筋トレのやり方以外の原因
それは、筋トレをした後の入浴方法を、
- 就寝前に入浴している
- 湯舟に浸からずにシャワーだけですませている
これらの方法で行っていることです。
就寝前の入浴や湯舟に浸からずにシャワーだけにすることで、シャワーの刺激で交感神経が優位になり、アドレナリンが分泌して、なかなか寝付けなくなります。
入浴は、就寝の3時間前までにすませるようにし、その際には15~20分ほど湯舟に浸かってリラックスすると良いでしょう。
就寝の3時間前に入浴をすることで、体温が徐々に下がり、寝つきが良くなります。
筋トレ後に眠れないときの対策方法
なぜならば、ストレッチをすると、副交感神経が優位になりやすくなり、身体がリラックスモードとなるためです。
筋トレをした後に、夜ぐっすりと眠れるようにするための有効なストレッチの方法を紹介します。
- マットや布団の上で仰向けになります。
- 片膝を抱え、胸に引き寄せます。左右交互に行いましょう。
- 両膝を抱えて、胸に引き寄せます。
- 両膝を左側に倒して、顔は右側をむき、上半身と下半身をひねります。両手を広げて背骨周り全体を伸ばしていきます。左右交互に行いましょう。
- 足の裏を合わせて両膝を開き、両手を頭の後ろにまわし、胸を張って背骨をそるようにします。
- 両膝を右側に倒し、顔と上半身を左側に倒して身体を大きくひねります。左手を耳にあて、上半身を右側に回転させて肩甲骨周りを伸ばし、また左側に身体を回すという動作を繰り返し行います。左右交互に行いましょう。
このストレッチは、ゆっくりと呼吸をしながら丁寧に行っていってください。
このストレッチで全身に血液を巡らせ、背骨周りをほぐすことで、自律神経の副交感神経が働くように刺激します。
ストレッチをしながら、呼吸をすることで副交感神経が優位になりやすくなるので、息を吸って吐くことを意識しながら行うと良いでしょう。
まとめ
筋トレを就寝前に行ったり、負荷の大きなトレーニングを行いすぎると、夜眠れない原因になります。
筋トレ後にぐっすりと眠れるようにするためには、筋トレを就寝の3~4時間前に終わらせておくこと、就寝する3時間前に15~20分くらいに入浴をすること、ストレッチをすることが効果的です。
睡眠は、筋肉を休ませ、成長させるためにとても重要なものなので、質の良い睡眠をとりたいですね!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーパーソナルトレーニングジムPearl Fitness大宮店
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